大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)1534 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Aの上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張を出でないものであつて、刑

訴四〇五条の上告理由に当らないし、また、記録を調べても同四一一条を適用すべ

きものとは認められない。

被告人Aの弁護人渡辺彰平の上告趣意第一点について。

第一審判決は、被告人は他の者と共謀の上強盗を犯す目的でその準備行為をした

が、その強盗の目的が到底達することができないことを察知するや新らたに自転車

一台及び自転車用ランプ一箇を詐取した旨の各事実を認定しこれに対し強盗予備と

詐欺の両法条を適用し併合罪として処断したものである。されば、所論は、第一審

判決の事実認定に副わない事実関係を前提とする法令違反の主張に帰し適法な上告

理由と認め難い。

同第二点乃至第五点について。

同第二点は、単なる法令違反又は第一審判決の認定事実に副わない事実関係を前

提とする法令違反の主張(第一審判決は殺害後犯跡隠蔽のため死体を遺棄したと認

定している。)であり、同第三点、第五点は、単なる訴訟法違反、量刑不当の主張

であり、同第四点は単なる法令違反の主張(訴訟費用の負担は、刑罰ではないこと

いうまでもないし、また、刑訴五〇〇条は、訴訟費用の負担を命ぜられた者は、貧

困のためこれを完納することができないときは、その全部又は一部について執行の

免除を申立てるが出来ることを認めている。)であつて、すべて、刑訴四〇五条の

上告理由に当らないし、また、記録を精査しても、同四一一条を適用すべきものは

認められない。

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被告人Bの上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上

告理由に当らない。また、記録を調べても、同四一一条を適用すべきものとは認め

られない。

被告人Bの弁護人和島岩吉の上告趣意第一点について。

死刑を定めた刑法の規定が憲法一三条、三六条に違反しないことは、当裁判所屡

次の判例であつて、いまなお、これを変更すべきものとは認められない。それ故、

所論は、採用できない。

同第二点について。

所論は、判例違反をいうが、所論判例は、風聞を断罪の資料とし又は実験則に基

く推理上これにより犯罪事実を認めることできない案件に対するもので、本件には

適切でない。従つて、所論は、結局原判決の採用しなかつた証拠に基き事実の認定

並びに証拠の取捨判断を非難するに帰し、刑訴四〇五条の上告理由として採用する

ことはできない。

同第三点について。

所論は、量刑の非難であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また、記録

を調べても、同四一一条を適用すべきも のとは認められない。

被告人Bの弁護人林利男の上告趣意第一点は、違憲をいうが、その実質は単なる

訴訟法違反の主張であり、同第二点は、事実誤認の主張であり、同第三点は、量刑

の非難であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また、記録を精査しても、

同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条、同一八一条(被告人Aのみに対し)に従い、裁判官全員一

致で、主文のとおり判決する。

昭和二九年二月四日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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